コドハブログ

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子供の予防歯科についてわかりやすく発信

子供の歯を守る!仕上げ磨きの磨き方と歯磨き必須アイテム[乳歯編]

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子どもの仕上げ磨きの正しい磨き方を教えて〜 それから、歯磨きに必要なものって歯ブラシだけでいいの?

正しい磨き方だね、了解だよ〜 あと、歯磨きは歯ブラシ以外にも必要なものがあるよ!それも解説していくね♪

この記事では、子どもの正しい仕上げ磨きの仕方を生えている歯の本数と年齢別で解説していきます。また、その歯の状況に応じた歯磨きに必要なアイテムの紹介もしていきますのでぜひ参考にしてみてくださいね。今回は永久歯が生える前の乳歯の歯磨き編です。

[簡単に自己紹介]このブログを書いている「ふみ」です。歯科衛生士歴は10年程になり、現在も子育てをしながら小児歯科にパート勤務しています。子供の歯について悩むママやパパの為、歯科衛生士として働いてきた経験から得た知識をこのブログを通して発信していきます。

 

乳歯についての基本知識

まず乳歯の基本知識を簡単にご説明していきます。何となくで良いので頭にいれておきたい知識です。

乳歯とは?

乳歯は永久歯が生える前に生えてくる小さな歯で、子どもの歯とも呼ばれています。

乳歯の本数と最初に生える、すべて生えそろう時期

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乳歯の本数は、上下の前歯と奥歯全部合わせて20本です。(前歯が上下6本ずつ、奥歯が上下4本ずつ)最初は5ヶ月ごろに下の前歯が生えてきて、個人差はありますが大体2歳半頃にすべての乳歯が生えそろいます。

乳歯の歯磨きが必要な理由は?

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乳歯の歯磨きが必要な理由はいくつかあります。

乳歯を虫歯にさせないため

乳歯の歯磨きをしなければ当然のことながら、虫歯になってしまいます。虫歯になると虫歯菌により歯が溶かされて穴が空き、痛みが出てきます。乳歯の虫歯治療にはお子様の協力が必要なので非常に難しく大変です。また、乳歯は永久歯よりも歯の質が弱く虫歯になりやすいのでしっかりと歯磨きを行う必要があります。

乳歯が虫歯になることによる永久歯への影響を防ぐため

乳歯が虫歯になると永久歯(大人の歯)にも影響を及ぼすことがあります。

  • 乳歯が虫歯になることで、その下に埋まっている永久歯の質が弱くなってしまうことがある
  • 乳歯の虫歯が進んで本来抜ける時期よりも早く乳歯を抜くことになると、永久歯の歯並びが悪くなる

乳歯が虫歯になると永久歯にも影響があるんだ!?いずれ永久歯が生えてくるから、乳歯が虫歯になっても別に将来的には大丈夫だと思ってた・・

乳歯の虫歯を放置してどんどん進行させてしまうと、上記のような影響が出てくることもあるよ 乳歯の虫歯治療は子どもが嫌がってしまうし、とても大変だからなるべく虫歯にはさせないようにするのが一番良いことだね

その他にも、虫歯になることで食べ物が食べにくくなり偏食になったり、上手く噛めないことで顎の発育を妨げる原因にもなります。
 

[乳歯の本数別で解説]仕上げ磨きの磨き方、必要な歯磨きアイテム

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乳歯の仕上げ磨きの仕方と歯磨きに必要なものを、乳歯の生えている本数別に解説していきます。

[5ヶ月〜9ヶ月頃]乳歯が1〜2本、はじめて生えてきたばかりの時期

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赤ちゃんの乳歯がはじめて生えて、完全に歯ぐきから生えきっていない時期です。個人差はありますが、生後5ヶ月頃から下の前歯が最初に生えてきます。

磨き方とポイント

  • ガーゼを指に巻き、軽く湿らせて優しく汚れを拭き取るように磨いてあげる(1本5秒程が目安)
  • ベビー用のやわらかい歯ブラシで優しく磨いてあげるのも可
  • はじめての歯磨きで恐怖心を感じやすいので、声をかけたりスキンシップを取りながら行う

磨く回数については、様々な意見があるけれど1日1回で十分だと感じるよ なぜならこの時期はまだドロドロな離乳食でそこまで汚れもつかないし、赤ちゃんは唾液が多く、唾液によって汚れが洗い流されるから、そこまで念入りに磨かなくてもお口の中は清潔に保たれているよ

この時期はしっかりと磨くことよりも歯磨きに慣れてもらうことが重要なんだね

歯磨きに必要なもの

  • ガーゼ(綿100%)もしくはベビー用の歯ブラシ

 

HAMICO(ハミコ)は生えかけの乳歯の仕上げ磨きにも使えるベビー歯ブラシで、赤ちゃんの歯ブラシデビューにおすすめだよ

HAMICO(ハミコ)についてはこちらの記事でも詳しく紹介しているよ

[10ヶ月〜1歳頃]乳歯の数が2〜8本、上下の前歯が生えてくる時期

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はじめて生えてきた乳歯が歯ぐきから完全に出てきて、上下の前歯が生えてくる時期です。上の前歯が生えてくると唾液の力だけでは汚れが完全に取れないので、本格的に仕上げ磨きをはじめていきましょう。

磨き方とポイント

基本的な歯の磨き方

  • 鉛筆を持つように歯ブラシを持つ
  • 歯ブラシは歯と歯ぐきの境目に当てて優しい力(歯ブラシの毛先が広がらない程度)で磨く
  • 大きく動かさず、小刻みに1〜2本ずつていねいに磨く
  • 1ヶ所につき10回以上を目安に磨く
  • 同じく歯の裏側も忘れずに磨く

まずは基本的な歯の磨き方をおさえておこう!歯磨きは基本1日3回が目安だよ 毎回磨けない時も夜寝る前は必ず磨くようにしようね

前歯の磨き方のポイント

  • 上の前歯の表側を磨く時は、上唇を歯ブラシを持っていない反対側の指で軽くよけながら歯と歯ぐきの境目に歯ブラシが当たるように磨いてあげる
  • 歯と歯のすき間がキツくてつまっている(食べ物などが挟まりやすい状態)場合はデンタルフロス(糸ようじ)を通してあげる

糸ようじは歯と歯に食べ物が挟まった時と1日1回、歯ブラシで磨いた後に通してあげてね 前歯のすき間が空いている子はこの頃はまだ糸ようじの必要はないよ

歯磨きに必要なもの

  • 乳歯用の歯ブラシ
  • 糸ようじ(歯と歯のすき間がキツくつまっている場合)

このGUMの乳歯用歯ブラシは私も仕上げ磨きで使っているけれど、歯ブラシのヘッド(頭)が小さくてとても磨きやすいよ あと、耐久性があって噛まれてもあまり広がらない!

ミッフィーがかわいいね♪

[1歳半〜]乳歯の数が9〜20本、奥歯が生えてきた時期

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1歳半頃になると最初の奥歯(第1乳臼歯)が生えてきます。その後前歯と奥歯をつなぐ乳犬歯が生え、2歳〜2歳半頃にかけてもう一つの奥歯(第2乳臼歯)が生えて乳歯がすべて生えそろいます奥歯が生えてくると虫歯リスクがグンと上がるので、しっかりと仕上げ磨きを行ってあげましょう。

磨き方とポイント

先ほど述べた基本的な歯の磨き方と前歯の磨き方は同じです。

奥歯の磨き方ポイント

  • 奥歯は表側裏側かむ面を磨く
  • 奥歯のかむ面は歯の溝が深く、汚れがたまって虫歯になりやすいので力は少しだけ強めにしっかりと磨く
  • かむ面を磨く時の歯ブラシの動かし方は、大きく動かさずに小刻みで1本ずつを目安に磨く
  • 第2乳臼歯第1乳臼歯のすき間は汚れが挟まりやすく、歯ブラシでは取れないので必ず1日1回は糸ようじを通してあげる

奥歯のかむ面が虫歯になっても、見た目で黒くなっているのがわかることが多いけれど、奥歯の歯と歯の間は虫歯になっても見ただけではとてもわかりにくいんだ・・ そのせいで、気づかずに虫歯が進行してしまうことがあるから奥歯の歯と歯の間は要注意だよ!糸ようじをなるべく通してあげるようにしようね

糸ようじが重要だったなんて今まであまり意識してなかったな〜 

歯磨きに必要なもの

  • 乳歯用歯ブラシ
  • 糸ようじ

糸ようじには、指に糸を巻き付けて使うタイプホルダーに糸がくっついているタイプがあるよ 糸ようじには、指に糸を巻き付けて使うタイプホルダーに糸がくっついているタイプがあるよ 糸巻きタイプはちょっとやり方 にコツがあるから、はじめて糸ようじを使う人には誰でも簡単にできるホルダータイプがおすすめだよ

 

「仕上げ磨きを嫌がられて大変!」という方はこちらの記事に歯磨き嫌いを克服する対策が書かれているので参考にしてみてください↓

 

まとめ

乳歯は虫歯治療が大変進行してしまうと永久歯にも影響を及ぼすことがあるので、できるだけ虫歯にさせないよう仕上げ磨きはしっかりと行う必要がある

基本的な歯の磨き方

  • 歯ブラシは鉛筆持ち
  • 歯と歯ぐきの境目に当てて優しい力で磨く
  • 小刻みに1〜2本ずつていねいに磨く
  • 1ヶ所につき10回以上磨く
  • 歯の裏側も磨く

 

  磨き方ポイント 歯磨きに必要なもの
生えはじめの時期 ガーゼやベビー用の歯ブラシで優しく汚れを落とす ガーゼ、またはベビー用の歯ブラシ
前歯が生えてくる時期
  • 上の前歯の表側を磨く時は上唇をよけてブラシを当てる
  • 歯のすき間がキツい場合は糸ようじを通す
  • 乳歯用歯ブラシ
  • 糸ようじ(前歯の間がキツい場合)
奥歯が生えてくる時期
  • 奥歯は表裏かむ面の3ヶ所
  • 奥歯のかむ面は少し強めでしっかりと、小刻みに動かして磨く
  • 奥歯の歯と歯の間は1日1回は糸ようじを通す
  • 乳歯用の歯ブラシ
  • 糸ようじ

いかがでしたでしょうか。正しい磨き方で仕上げ磨きを行えば、虫歯になるリスクを減らすことができます。小さな子どもは自分では歯を磨くことがほとんど出来ません。仕上げ磨きはとても大変ですが、お子さまの大切な歯を守れるのは親御さんしかいないので頑張っていきましょうね。今後のこのブログもお子さんの予防歯科に関する情報を発信して、少しでも親御さん達のお役に立てるように皆さんと一緒に頑張っていきます。最後まで読んでいただきありがとうございました。